宇宙に存在する元素は、すべて宇宙空間での原子核反応によって生成されてきたと考えられています。宇宙での元素合成のプロセスを明らかにするには天文学と宇宙物理学のみならず、原子核物理学の発展も必要不可欠です。 これまでに R-過程、S-過程、その他の過程における反応断面積と半減期の測定が精力的に行われてきました。しかし、安定核から遠く離れた不安定核の測定は難しく、最終的に元素合成モデルを確立するためには、様々な陽子数と中性子 数を持つ有限核子多体系で成り立つ原子核理論の構築が必要です。さらに恒星の進化と終焉には、無限核子多体系の理解も必要です。これらの観点から我々のグループでは、加速器を用いて (1) 原子核理論構築のための不安定の基礎物理量 (密度分布、1粒子軌道)、(2) 核物質の状態方程式を実験的に求める研究を進めています。また(3) 加速器から検出器に至る幅広い範囲の装置開発も行なっています。

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